TAXiドライバーを目指して(その6)

クラスチェンジ

しかし、学科試験は、かなり難易度が高かったように思います。正直、「合格しても90点ギリギリの筈」という手応えでした。

よく、資格試験の合格の秘訣は「過去問の数をこなすこと」と言われるわけですが、これは、同じ問題の出現を期待してのものというより、「引っ掛け問題に馴染む」ためなのでないかと思っています。それでいうと、これまで見たのことのない「引っ掛け問題」が幾つか出題され、それぞれについて、解答に悩みました。

タブレット端末上で出題され、問題用紙を持ち帰れないため、ざっと覚えている範囲で、ということになりますが、

  • 緊急自動車を運転するための要件、
  • 道路外に出るための左折を伴う横断に先立つ徐行義務の有無、(*歩道を横切る場合は一時停止義務があるわけだが、「歩道を横切る」ではなく、「まず左に寄る」と書いてある)
  • 雪道で二輪車の後を走っている状態で対向車を認めた場合の「そのまま」、(*二輪車を追い越さずという意味なのか、速度を落とさずという意味なのかが不明確)
  • 子供が遊んでいる近くを通りすぎる場合の一時停止・徐行義務の有無、(*子供が歩いている場合は、一時停止・徐行義務あり)
  • 路側帯のある道路での駐停車の方法(*左側に空ける余地。テキストの場合分けが頭に入り切れてなかった)
  • 旅客車で事故を起こした場合に、他の乗務員に警察への報告などの措置を行わせた上で運転を継続することの可否、(*テキストには注記があったが気づかなかった)
  • 危険物の持ち込みの可否、(*条件つきで許されるわけだが、「条件つき」という文言がない場合にどう解答すべきか)

などです。

試験終了後、11時30分になって、受験したのと同じ試験室で、合格発表が行われました。発表は、室内数ヵ所に設置されたディスプレイに、合格者の番号を表示する形で行われるのですが、連続した受験者番号のうち、不合格者分をグレーアウトして表示するので、誰が飛ばされたのか、一目瞭然となります。

まず、不合格者への卒業証明書その他の返却と、次回受験のための簡単な説明が行われます。9月は、Web予約が2週間先となったわけですが、10月以降は空いてきて、どうかすると、当日キャンセル分に出くわして、全く待たずに済むとのこと。なお、不合格者に返却される書類には、今回の試験の点数が記載されているとのこと。逆に、合格者は自分の得点を知る機会がありません。

同じ試験室に、普通二次免許の受験者(=私以外はタクシー会社の新入社員)がいて、連続して着席しているので、人数を数えられるのですが、10人受けて1人不合格だったのか、13人受けて3人不合格だったのか、この段階で1~3人が退室することとなりました。

試験室内の合格者は、新規と併記(二輪、二種)に分かれるわけですが、人数的には前者が圧倒的に多い。それで、初心運転者講習制度の説明が丁寧に行われました。新規に免許を受けた後、1年以内に違反すると、講習を受けるか、再試験を受けるか、いずれかとのこと。ところが、この再試験は、落とすための試験であって、過去4年間に、府中運転免許試験場での再試験の合格者は、わずか1名だそうです。

交付申請手数料1700円を支払って14時30分まで待つと、まず、仮免許証の返却で足りる新規合格者から、次いで現在保有する免許証と交換する併記合格者、という順序で、新しい運転免許証が交付され、それで手続きは終わりです。