TAXiドライバーを目指して(その3)

クラスチェンジ

取り敢えず、自動車教習所の卒業検定は、無事、合格しました。

残すは運転免許試験場での学科試験。東京都では3場(府中、鮫洲、江東)とも、学科試験は完全予約制になっていて、2週間先の日時しか予約できませんでした。

ちなみに、教習所の検定には、「修了検定」(所内検定)と「卒業検定」(路上検定)の2つがあります。

教習の効果の確認は、技能教習については「技能検定」(修了検定または卒業検定)で、学科教習については「技能教習の第1段階、第2段階の教習効果の確認を実施する前後において、学科試験の例に準ずる試験その他の方法」により行うことになっています。後者は、教習所によっては「効果測定」などというようです。

この辺りは、ネット上で公表されている「指定自動車教習所の教習の標準」や「運転免許技能試験実施基準」に書かれてあるので、特に試験実施基準については、思い込みを正して卒業(=合格)を確実なものとするため、卒業検定の直前に読み直すことをお勧めします。「彼を知り己を知れば百戦殆からず」です。

教習所の卒業検定は、試験場の路上試験に準ずる形で実施される筈です。

今回の卒業検定は、試験実施基準に書かれてあるとおり、場内コース、路上コースの順に行われました。場内コースでは、検定課題(鋭角コースの走行、方向変換又は縦列駐車、障害物設置場所の通過など)の確認が行われました。

私には、「方向変換」ではなく「縦列駐車」が指示されました。ただ、最初の幅寄せが甘くて、位置を直すための切り返しを行って、5点減点となりました。実は、前日の第2段階みきわめで、幅寄せが深すぎて縁石ぎりぎりで、結構ひやひやしました。それで、本番で余裕を持たせたところ、見事に裏目に出てしまいました。

方向変換は、後退しながら車体を90度曲げるだけで済みますが、縦列駐車は、同じく後退しながら車体を傾け、さらに、駐停車場所(長さ2.2メートル×幅7.5メートル)にて車体の向きを戻すというツーアクションになるため、どうしても難しい。

もちろん、コツもあって、まず、後輪が駐停車場所に差し掛かって、そこからハンドルを切ってもポールに当たらないところまできたら、左ハンドルをいっぱいに切り、次に、右ドアミラーに左奥のポールが見えるまで曲がったら、今度は右ハンドルをいっぱいに切って戻します。

自分はここで、目分量でハンドルを戻したため、幅寄せが甘くなってしまいました。

ただ、コツには続きがあって、右ドアミラーで、右後輪が駐停車場所の枠内に入ったことを確認してからハンドルを戻せば、車体は綺麗に枠内に収まります。これ、ちゃんと指導してもらっていたのに、全く忘れていました。

ちなみに、切り返しであせって、十分に後退してから停車しなかったため、前方に余裕がなく、発進時にも切り返すことになりましたが、これは採点の範囲外。

場内コースを終えた時点で、検定中止(危険行為等、試験管補助、減点超過、指示違反などによる)にならなかったようで、インストラクター(技能検定員)の運転で路上コースに移動。所定の場所で運転を交代して、検定再開となりました。

路上コースの方で意識していたことを書くと、

・道路ごとに指定速度を知って、ギリギリまでスピードを出す、
・信号を守って通過する。黄色信号での通過を極力避ける、
・一時停止は、確実に止まる。車体の停止を確認してから次の動作に移る、
・右左折は、歩行者・自転車の確認、巻き込み確認をして、徐行で行う、
・確認は、3つのミラーと左右後方の目視の5つで行う、
・信号のない横断歩道では、歩行者・自転車の有無を必ず確認する、

などとなります。残りは検定課題にある「路端への停車及び発進」と「転回」。

いずれも、指示されたら、多少窮屈でも、最も手前にある停車・転回のチャンスのある場所に停車すべきと思います。教習中に2度ほど経験したのですが、都内は駐停車する車両が少なくないので、余裕のある場所を探して先に行くと、バス停があったり、駐停車する車両が途絶えなかったりで、より良い場所がなかったりします。

それなら、バス停から離れた場所、交差点に当たらない場所を探して、一番最初に見つかった場所で停車すべきです。

なお、自分は失敗しましたけど、停車時に街路樹の枝葉に車体を接触させないように注意した方が、その後、安心して運転を続けることができます。

この検定課題をスムースにクリアするため、検定直前まで、駐停車できない場所の再確認を続けた方がいいです。といっても、都内の場合、横断歩道とバスの停留所しか該当しないと思いますが。また、路端に停車し、ハンドブレーキを掛けた場合でも、フットブレーキから足を外すと減点となります。これも試験実施基準に明記されています。

本日以降、2週間後の学科試験に向けて、最後の追い込みを始めます。教習が一緒だった方のアドバイスに従い、府中まで足を運んで試験場売店でしか頒布していない問題集を購入しました。

今回の卒業検定、「猛暑を考慮して」ということで、7人の教習生に検定車両を4台出してもらえたため、なんと私は1人乗車でした。それで妙齢の女性検定員だったので、別の意味でも緊張しました。助手席に女性を乗せて黙々と走るのは、もう、かなり昔のことになりますから。検定中は軽口を叩くわけにも行かず、検定後も合否不明なわけですから、当たり障りのない会話だけが続くという感じでした。

(追記)一般教育訓練給付金について

今回の普通二種免許教習、タクシー会社の従業員でないので自腹でした。ただ、ぎりぎり雇用保険の適用期間内だったので、「一般教育訓練給付金」の交付を受けられます。予め入校時に手続きしてあったので、卒業検定を終えた後、直ちにハローワークに出向いて交付申請を行いました。

教習所には、32万円余を支払い、うち、3万円余は「優先コース変更料」でした。これは、タクシー会社の従業員が、最速最短で普通二種免許を受けられるよう、最優先でスケジュールを組んでもらうための料金です。ただ、32万円余を支払ったといっても、「教育訓練経費」として認められるのは、入学料および受講料(最大1年分)だけなので、27万円余となります。

この2割が給付金として交付されることになります。

(追々記)

上記のとおり、卒業検定に合格して、その足でハローワークに出向いて手続きしたのですが、後日、ハローワークから連絡があって、正式な手続きは翌日以降でないと行えないとのこと。ですので、ハローワークに出向くのは、当日は避けた方が無難かも知れません。念の為。