TAXiドライバーを目指して(その2)

クラスチェンジ

通常のドライバーと旅客車ドライバーとで、資格にどういう違いがあるのか。普通運転免許と普通二種免許の試験の基準を比べてみました。

警察庁交通局長通達「運転免許技能試験実施基準」によると、下表のような違いがあります。(*見やすくするため一部、消してあります。)

走行距離に4500メートルと6000メートルという量的な違いがあるわけですが、項目ごとの基準に、量的な違いだけでなく、質的な違いがあるのが特徴です。

まず、分かりやすいところでいうと、場内コースに「鋭角コースの走行」という項目が追加されています。鋭角コースというのは、曲線コース(S字)と屈折コース(クランク)の上位互換のような障害路で、3回以下の切り返しで通過しなければなりません。

まあ、これはS字やクランクと同様、コツさえつかんでしまえば、特に難問ではありません。どうかすると、縦列駐車の方が緊張します。

一方、路上試験には、「転回」という項目が追加されています。

これは、反対車線側に立つ顧客から呼ばれた想定で、走行中にいきなり指示されて、そこから100メートル以内に、適切な転回場所を選んで、公道上でUターンするというものです。道路の状況と交通の状況に応じて、是々非々で判断しなければならないわけで、結構、緊張します。

それ以外の項目も、回数の違いだけでなく、次のような質的な違いが設けられています。

信号通過又は一時停止信号機の信号によらない一時停止を2回以上含める
路端への停車及び発進指定場所における停車(旅客の乗車を想定)を1回及び直前合図による停車(旅客からの停止要請を想定)を3回とするが、直前合図による停車のうちの1回は、停車禁止場所を含む場所を設定する

一時停止はともかく、転回にしても、路端にしても、旅客の「気まぐれ」を想定しての、引っ掛けの混じった課題で、咄嗟の判断とそれに基づく行動が、適法であって、旅客車ドライバーとして適切なのかどうかが問われる、ということになります。

上記は8月20日の満月の写真。9月の満月は、なんと18日。教習所の卒業検定にスケジュールどおりに合格した場合、この日に運転免許試験場で学科試験を受ける予定。