レブル500のタンデムシートの取り外しの注意事項

このツイートを見て、レブル500ではタンデムシートの取り外しが法令違反になることを知り、早速、「道路運送車両法」を読んでみました。自動車検査登録制度(いわゆる車検)は、この法律に定められています。

この法律は、「道路運送車両」のうちバイクについて、

小型自動車 二輪自動車で、軽自動車、大型特殊自動車および小型特殊自動車以外のもの
軽自動車 二輪自動車で、自動車の大きさが下欄に該当するもののうち、大型特殊自動車および小型特殊自動車以外のもの(内燃機関を原動機とする自動車にあっては、その総排気量が0.250リットル以下のものに限る)

と区別しています(施行規則の別表第一)。つまり、250cc超のバイクは「二輪の小型自動車」、250cc以下のバイクは「二輪の軽自動車」ということになります。で、「二輪の小型自動車」のユーザーは、「新規検査」と「継続検査」をそれぞれ受けなければならない旨が定められています(法59条、法62条)。

その上で「自動車検査証の備え付け」が義務づけられているのですが、記載事項に変更があったときは15日に以内にその旨を記入してもらわなければならない、とされています(法66条、法67条)。この変更が、「国土交通省令で定める事由に該当する」場合であって、「保安基準に適合しなくなるおそれがある」ときには、「構造等変更検査」を受けなければなりません。

要は、車検制度の対象である250cc超のバイクは、カスタマイズした結果、車検証の記載事項と一致しなくなる場合には、改めて車検を通さなければならなくなる場合がある、ということです。

「国土交通省令で定める事由」のうち、バイクのカスタマイズに関するものとしては、②自動車の長さ、幅または高さ、③車体の形状、⑨乗車定員または最大積載量、などということになりましょう(施行規則38条8項)。

「保安基準」というのは、自動車の構造、自動車の装置、乗車定員または最大積載量などについて定められています(法40条、法41条、法42条)。ですから、タンデムステップを取り外せば「乗車装置」に変更があったことになるし、タンデムシートを取り外せば「(乗車定員分の)座席」に変更があったことになる筈です。

具体的には、

自動車の乗車装置は、乗車人員が動揺、衝撃等により転落または転倒することなく安全な乗車を確保できるものとして、構造に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。(道路運送車両の保安基準20条1項)

という項目があって、さらに、「二輪自動車の後部座席であって、握り手および足かけを有するもの」は、乗車装置の構造について、基準に適合すると書かれていました。(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示26条)